トウシキ遊泳場とアクセス
トウシキ遊泳場とは
トウシキ遊泳場は伊豆大島南東部に位置する、タイドプール型の海水浴場です。
タイドプールとは、岩礁海岸や干潟の潮間帯に形成された、いわゆる『潮だまり』のことですが、トウシキ海岸の場合、タイドプールを形成しているのは、火山から海岸に大量に流れ込んだ溶岩(玄武岩)です。
ゴツゴツした黒い溶岩に囲まれたタイドプールの内部には、色とりどりの魚がいっぱい。
伊豆大島でも屈指のシュノーケル・スポットとして非常に人気があります。
車がない場合、大島バスの波浮港ライン(元町港→波浮港→大島町陸上競技場)に乗車し、海洋国際高校前で下車します。(時刻表は公式サイトの『路線バス時刻表』で確認のこと・リンク先)
トウシキ・キャンプ場から少し下った先にあります。
※ 画像は下記動画より
※ 参考動画
※ 公式インフォメーション
大島観光ナビ トウシキ遊泳場について
車がない場合・行き方のコツ
一般に、バス停『海洋国際高校前』から、歩いて10分と言われています。
その通りで間違いないです。
ただ、トウシキ・キャンプ場を横切る時、大きな看板などが無いので、どちらに向かって歩けばいいのか分かりません。
徒歩の場合、敷地の海側にある細い小径を真っ直ぐ降りて行けば、海岸に出ます。
途中、森の一部を通過します。
もし、小径が分からなくて、車道を行くことになっても、最終的には遊泳場前の駐車場に合流するので、大丈夫です。
小径は、海岸の手前でかなり勾配がきつくなるのと、遊泳場周辺には商店も自動販売機も何も無いため、飲料水&食糧は必携です。
出がけに用意してもいいですが、海洋国際高校前のバス停から少し坂道を上がったところにスーパーマーケットが二軒あり、もう少し足を伸ばせば、『大関寿司』もあるので、弁当や飲料水の購入が可能です。
私たちは手前の「南部スーパー」に立ち寄ったのですが、キャンプ客向けに弁当や惣菜を販売されており、けっこうなボリュームで美味しかったです。ちょっとした雑貨品も置いてますが、海水浴に必要なものは……です。私たちは牛乳石けんを購入し、海水浴の後、シャワーを浴びる時に重宝しました。
ちなみにトウシキ・キャンプ場のシャワーは建物の外付けで、仕切りもなく、温水も出ません。水着を着たまま海水を洗い流し、トイレで更衣する形になります。
その他は行ってないので、品揃えは分かりませんが、数百メートル内に点在しているので、それほど負担にならないと思います。
海岸に至る小径。海岸前の駐車場のあたりから撮影。ここから急な坂になります。
トウシキで安全に遊ぶ為に
溶岩で囲まれたタイドプールで、ほとんど波もなく、安全な遊泳場とされるトウシキですが、注意点はあります。
ゴツゴツした険しい磯海岸である
写真の通り、一帯がゴツゴツした溶岩で形成されています。
通常の岩と異なり、形状が険しく、表面の凹凸も非常にシャープです。
ちょっと手をついただけ、あるいは、足を擦っただけで、かすり傷ができるほど鋭利なので、薄手のビーチサンダルでは歩けません。
底の厚いマリンシューズ、もしくはアウトドア用のサマーサンダルが必要です。
また、一帯には、ビーチマットを広げて横になれるような平たい場所はありません。
ベンチや日陰になるものもありません。
岩の窪みに荷物を置き、ゴツゴツの岩に腰掛けて、弁当をかっ食らう感じです。
それでもお尻が痛くなるので、ゆっくり身体を休めることは期待しない方がいいです。
場所によっては、満潮に伴い、海水が流れ込んで、水没してしまう箇所があります。
何も考えずに荷物を置いていたら、いつの間にか海水が流れ込んで、びしょびしょになるかもしれません。
ゴツゴツ岩のない部分もありますが、それでも石だらけだし、直射日光も強いので、あまり長居はできないと思います。
特に、幼児は岩場での怪我や水難に加え、熱中症の危険もありますので、1~2時間にとどめるのが無難かもしれません。(脅しではないです)
運動能力のある大人でも、岩から岩に飛び移る時、バランスを崩して水に落ちそうになったり、ぬめった箇所で足を滑らせたり、手をついた瞬間に掌を擦りむいたりするほどです。
ここで派手に転んだら、打撲ですまないくらい、ダメージが大きいですよ。
台風など遠洋の荒天に注意する
車なしでも楽しめる短期滞在のコツにも書いていますが、私たちが訪れたのは台風最接近の二日前でした。四国沖を通過したため、直接の影響はほとんど無かったのですが、それでもトウシキ海岸には大人の背丈より高い波が次々に押し寄せ、溶岩の壁を乗り越えて、海水が怒濤のごとくプール内に流れ込む、阿鼻叫喚の洗濯機でした。
私も荒れた海は何度か経験があるのですが、台風直近のトウシキは、『リアル東映映画 オープニング』という感じで、馴れた人間でも足がすくむほど怖かったです。
実は、波浮港ラインのバスに乗車する時、運転手さんから「今日は荒れてますよ」と言われたんですね。
でも、空は抜けるような晴天だし、雨が降りそうな気配もないし、そこまで問題視してなかったのです(スミマセン・・) 元町港から乗車された、他の海水浴客も同様でした。
せいぜい白波が立つ程度、という認識だったのです。
バスを降りる時も、「無理だと感じたら、諦めて帰りなさいよ」と注意を受け、一緒に降りた他の海水浴客もウンウンと頷いてはいたのですが、それでもまだ正しく認識できず。
結果はご覧の通り。
とても泳げたものではありませんでした。
それでもせっかく来たのだから……と、波が少ない箇所を探して、なんとか子どもだけでも遊ばせようとしましたが……
時間の経過に伴い、波がどんどんプールに流れ込むようになったので、1時間が限界でした。
ちなみに、タイドプールの一部は、写真のようにコンクリートで整備され、子どもが安全に遊泳できるように工夫されているのですが、そこも午後からはご覧の通り。
海水が滝のように流れ込んで、かなり危ない状態だったのですが、それでも海に馴れた子たちは浮き輪で波乗りして遊んでました。
ちなみに、ここも水深3メートル以上はあると思います。水泳能力のある子どもでも難しいですよ。
ついで言うなら、私が訪れた時は、波の影響か、木くずやゴミがいっぱい浮かんで、とても飛び込む気にはなれなかったです。
地元民に聞いた話では、台風の位置や風向きによって、島の東西南北で波風の影響が異なるそうです。
東側は大荒れ、西側は静か、みたいな感じ。
台風や低気圧が遠く離れていても、伊豆大島の場合、周囲に遮るものがないので、波風の伝わり方が半端ないですし、気になる方は、スマホの『波アプリ』(波情報アプリ、サーフィン・アプリ、等)をインストールして、事前に情報収集することをおすすめします。
ちなみに、天気予報は、島の気候に影響されて、各所で的中とはいかないみたいです。
詳しくは、三原山トレッキングを安全に楽しむコツと火山博物館【伊豆大島】をご参照下さい。
でも、海で泳ぐなら、台風(強い低気圧)の影響は甘く見ない方がいいです。
空は晴天でも、場所によって、波風は非常に強くなる傾向があります。
安全に遊ぶ為のまとめ
上記の注意点を箇条書きにします。
岩場が険しい為、通常のビーチサンダルでは到底歩けません。
滑りやすい箇所もある為、 子どもには特に注意が必要です。
● 事前に十分な飲料水と食糧を確保する
遊泳場のすぐ側に商店も自動販売機もありません。最寄りのスーパーも徒歩15分はかかります。
バス停近くまで往復するのは大人でもけっこう体力が要るので、十分に備えをしましょう。
また日陰はないので(岩陰ができる程度)、食糧が傷まないよう、保冷バッグの利用をおすすめします。
周囲に遮るものが何もなく、直射日光も強いので、熱中症には十分に気を付けて下さい。
● 波の状態を事前にチェック。地元民の忠告は素直に従う
天気予報で少しでも不安を感じたら、必ず波の状態を確認しましょう。
地元民の忠告には素直に従い、海が荒れている時は、むやみに水に入らないこと。
砂浜で高波と戯れるのと異なり、磯は岩に叩き付けられるので、重傷を負う危険性があります。
● 日焼け対策を十分に
日の出浜や秋の浜と異なり、トウシキ遊泳場の周囲には木陰や日よけが存在しません。
パラソルを差すのも難しいです。
天気がいいと、じりじりに焼けるので、日焼け対策は万全にしましょう。
全体的には、水泳能力のある子どもと大人向けと思います。
波がなければ、幼児を連れて、小さな潮だまりで遊ぶことも可能ですが、転倒や熱中症の危険があるので、保護者の監視は必須です。
岩陰に隠れて、目が届かない箇所もあるので、油断は禁物です。
砂浜で転倒するより、はるかにダメージが大きいので、絶対に目を離さないよう、気を付けて下さい。
あと、子どもの飛び込み。
小学校も高学年以上になると、岩の上から飛び込みたがると思います。
馴れた子で、十分に飛距離を保てるならいいですが、中には「これが初めて」で、びびって、飛距離が出ず、岩のすぐ側に落ちて、水中に突き出た岩礁に激突して、大怪我するケースもあります。
あるいは、水中に落ちた後、波にあおられて、岩礁に叩きつけられるケースもあります。
トウシキの場合、十分な深さがあるので、海底面に激突することはないと思いますが、岩礁に関しては、水の上から見る距離感と、実際の水中での距離と、かなり違うこともあるので、初めて飛び込みする祭は、親が先に周囲の様子を確かめて、「これなら大丈夫」とOKを出してからにして下さい。
子どもの身長と必要な水深が分からない方は、ネットで検索すると、いろいろ情報が出て来ます。
また、水泳選手のように頭から飛び込むのと、足からドボンと飛び込むのでは、身体の沈み方が異なります。「学校のプールは水深1.2メートルで飛び込みOKだから大丈夫」みたいな考えは禁物です。
足からドボンと飛び込めば、想像以上に身体は沈むので、少なくとも、子どもの身長の3倍ぐらいは見ておいた方がいいです。
あと、飛び方にもコツがあるので(手足を広げない、身体を傾けない、など)、ちゃんと調べてから遊びに行くようにして下さいね。 参照記事→ ジャンプ台で遊ぼう 魅惑のシュノーケル・スポット 秋の浜 【伊豆大島】
お役立ちグッズ
マリンシューズもいろんなタイプがあって、持ち運びを考えたら軽量タイプが一番ですが、トウシキのような磯海岸の場合、靴底が丈夫でしっかりしたもの、滑り止め機能の優れたものをおすすめします。
アウトドア用のサマーサンダルもおすすめです。ストラップがサイドに一本だけ、みたいなタイプもありますが、足首をしっかり固定するものでないと、岩場で足を滑らせて捻挫する恐れがあるので、実用重視で選びましょう。滑り止め機能も重要です。
見た目はお洒落じゃないですが、ファッションショーじゃないので、登山も可能な、頑丈なものを選んだ方がいいですよ。女性向けの軽量サンダルとは足の疲労感もまったく違います。
コンパクトに折りたためる保冷バッグ。500㎖ボトルが8本収納できる幅広タイプ。帰りは楽々したい方へ。旅行中の買い出しにも活躍しそう。
横30センチ×縦28センチ×底部15センチ。
保冷バッグを取り外して、2WAYで使えるトート型の保冷バッグです。高さ 21 X 横幅 32.5 X 持ち手長さ13.5cm。